/etc/sysconfig/ ディレクトリは、Red Hat Linuxの為の さまざまなシステム設定ファイルが保存されている場所です。
この章では、/etc/sysconfig/にあるファイル、その機能、その内容等の 概要を説明していきます。これらのファイルの多くは、特別な、あるいは稀な状況でしか使用しない 各種のオプションを含んでいるため、本章の情報は完全性を意図しているものではありません。
次のファイルは通常、/etc/sysconfig/ディレクトリの 中で見付けることが出来ます:
amd
apmd
arpwatch
authconfig
cipe
clock
desktop
dhcpd
firstboot
gpm
harddisks
hwconf
i18n
identd
init
ipchains
iptables
irda
keyboard
kudzu
mouse
named
netdump
network
ntpd
pcmcia
radvd
rawdevices
redhat-config-securitylevel
redhat-config-users
redhat-logviewer
samba
sendmail
soundcard
spamassassin
squid
tux
ups
vncservers
xinetd
注意 | |
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上記のファイルの内の幾つかが/etc/sysconfig/ディレクトリに ない場合、その関連のプログラムがインストールされていない可能性があります。 |
/etc/sysconfig/amd ファイルはamdに よって使用される多彩なパラメータを含んでいます。これはファイルシステムの 自動マウント/アンマウントを可能にします。
/etc/sysconfig/apmdファイルは、サスペンドや 復元機能で開始/停止/変更するパワーセッティングの構成をする apmdによって使用されます。このファイルはブート時に apmdをオン又はオフに切替えるように設定してあり、 その切替えは、ハードウェアがAPM (Advanced Power Management)をサポートするか どうか、又はユーザーがそれを使用するようにシステムを設定しているか どうかによって左右されます。apmデーモンはLinux カーネル内でパワー管理コードと共に機能するモニタプログラムです。 これはラップトップや他のパワー関連の設定でバッテリー低下をユーザーに 通知する能力があります。
/etc/sysconfig/arpwatchファイルは、ブート時に 引数をarpwatchデーモンに渡すのに使用されます。 arpwatchデーモンはイーサネットのマックアドレスと そのIPアドレスのペアリングのテーブルを保全します。このファイルに 利用できるパラメータについての詳細はarpwatchの manページを御覧下さい。デフォルトでは、このファイルはarpwatch プロセスのオーナーをユーザーpcapに 設定します。
/etc/sysconfig/authconfigファイルは、ホスト上で使用される 種類の権限を設定します。これには、以下の行の1つ又は複数が含まれます:
USEMD5=<value>, ここで、 <value>は 次のいずれかです:
yes — MD5 は認証に使用されます。
no — MD5 は認証に使用されません。
USEKERBEROS=<value>, ここで <value>は 次のいずれかです:
yes — Kerberos は認証に使用されます。
no — Kerberos は認証に使用されません。
USELDAPAUTH=<value>, ここで <value>は つぎのいずれかです:
yes — LDAP は認証に使用されます。
no — LDAP は認証に使用されません。
/etc/sysconfig/clockファイルは、システムのハード ウェアクロックから読み込んだ値の翻訳を制御します。
その正しい値は次のようになります :
UTC=<value>, ここで <value>は、 次のブール値のいずれかです:
true 又は yes — ハードウェアクロックは世界標準時にセットされます。
false 又は no — ハードウェアクロックはローカル時にセットされます。
ARC=<value>, ここで <value>は、 以下のようになります:
true 又は yes — ARCコンソールの42年の時間オフセットが有効になっています。 このセッティングは、ARC- 又は AlphaBIOSベースのAlphaシステムのみ の為のものです。表示される他の値は、通常のUNIXエポックが有効と いう意味です。
SRM=<value>, ここで <value>は、 次のようになります:
true 又は yes — SRM コンソールの 1900 エポックが有効になっています。 この設定はSRM-ベースのAlphaシステムのみのものです。表示 される他の値は、通常のUNIXエポックが有効であるとの意味です。
ZONE=<filename> — /etc/localtimeの コピー元である/usr/share/zoneinfoの中のタイム ゾーンファイル。このファイルには以下のような情報が含まれます:
ZONE="America/New York" |
以前のリリースのRed Hat Linuxは以下の値を使用していました(現在 無視されています) :
CLOCKMODE=<value>, ここで <value> は 次のいずれかです:
GMT — クロックは世界標準時にセットされて います。 (グリニッジ標準時間)
ARC — ARCコンソールの42-年のタイムオフセットは 有効になっています(Alpha ベースシステムのみ)。
/etc/sysconfig/desktopファイルは実行されるべき デスクトップマネージャを以下のように指定します:
DESKTOP="GNOME" |
/etc/sysconfig/dhcpdファイルは、ブート時に引数を dhcpdデーモンに渡す為に使用されます。dhcpd デーモンはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)とBOOTP (Internet Bootstrap Protocol)を実装するものです。DHCPとBOOTPはネット ワーク上のマシンにホスト名を割り当てます。このファイル用に利用出来る パラメータに関する詳細はdhcpdのmanで御覧下さい。
Red Hat Linux 8.0から開始されたもので、最初にシステムがブートする時、 /sbin/initプログラムはetc/rc.d/init.d/firstboot スクリプトをコールし、それがセットアップエージェントを 開始させます。このアプリケーションによってユーザーは最新の更新のみならず、 追加のアプリケーションやドキュメントをインストールすることが出来ます。
/etc/sysconfig/firstbootファイルはセットアップエージェント アプリケーションに対しその後の再起動では実行しないよう指示をします。 次回システムがブートする時に実行するに、/etc/sysconfig/firstbootを削除して、 chkconfig --level 5 firstboot onを実行します。
/etc/sysconfig/gpmファイルは、ブート時に引数を gpmデーモンに渡す為に使用されます。gpm デーモンは、マウスの加速と中ボタンクリックの張り付けを可能にする マウスサーバです。このファイルで利用できるパラメータに関する詳細は gpmの manページで御覧下さい。デフォルトでは、これは マウスデバイスを/dev/mouseにセットします。
/etc/sysconfig/harddisksファイルはハードドライブを チューンします。管理者は/etc/sysconfig/hardiskhd[a-h]を 使用して、特定のドライブ用にパラメータを設定することも出来ます。
警告 | |
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注意深い計画なしにこのファイルを変更しないようにして 下さい。デフォルトの値を変えると、ハードドライブの 全てのデータを破損する可能性が有ります。 |
/etc/sysconfig/harddisksファイルは以下の 項目を含むことができます:
USE_DMA=1,この値を 1に設定してある場合、 DMAを有効にします。しかし幾つかのチップセットとハードドライブの 組合せではDMAがデータ破損の原因ともなり得ます。このオプションを 有効にする前にハードドライブのマニュアル、又は製造元でチェック して下さい。
Multiple_IO=16, 設定が 16の場合、 I/O 割込み毎に複数のセクターを許可します。有効になっている時には、 この機能はオペレーティングシステムの実行負担を30-50%削減します。 注意して使用して下さい。
EIDE_32BIT=3 インターフェースカードに対する (E)IDE 32-bit I/Oサポートを有効にします。
LOOKAHEAD=1 ドライブの先読みを有効にします。
EXTRA_PARAMS= 余分のパラメータが追加できる場所を指定します。
/etc/sysconfig/hwconfファイルは、システム上で kudzuが検出するハードウェアの全て、及び使用される ドライバ、ベンダーID、デバイスID情報などの一覧表示します。kudzu プログラムはシステム上の新規、及び変更のあったハードウェアを 検出し、設定します。/etc/sysconfig/hwconfファイルは 手動で編集されるべきものではありません。もし編集された場合は、デバイス の一部が突然、追加や削除された項目として表示される可能性があります。
/etc/sysconfig/i18nファイルは、デフォルトの言語、 サポートする言語、及びデフォルトシステムのフォントを設定します。 例えば次のような表示になります:
LANG="en_US.UTF-8" SUPPORTED="en_US.UTF-8:en_US:en" SYSFONT="latarcyrheb-sun16" |
/etc/sysconfig/identdファイルは、ブート時に引数を identdデーモンに渡す為に使用されます。identd デーモンはTCP/IP接続が開いている状態でプロセスのユーザー名を返送します。 identdが動作していない場合には、 FTP や IRCなどの ネットワーク上のサービスは、その注意を出し、遅い反応の原因となります。ただ、 通常はidentdは必要なサービスではなく、セキュリティが問題に なる場合は、これを起動しないほうが良いでしょう。このファイルで利用できる パラメータに関する情報はidentdのmanページを御覧下さい。 デフォルトでは、このファイルはパラメータを含みません。
/etc/sysconfig/initファイルは ブートプロセスでシステムの表示法と機能を制御します。
次のような値を使用することが出来ます:
BOOTUP=<value>, ここで <value>は 次のいずれかになります:
BOOTUP=color 標準のカラーブート表示を意味し、 これはデバイスの成功か失敗か、そしてサービスが開始しているかを別々の カラーで表示することになります。
BOOTUP=verbose 古いスタイルのディスプレイで、 単なる成功/失敗のメッセージのみでなく、より多くの情報を提供します。
それ以外は、新しいディスプレイとなります。しかしANSI-形式は ありません。
RES_COL=<value>, この <value> は、ステータスラベルを 開始する画面の列の数字です。デフォルトは 60です。
MOVE_TO_COL=<value>, この <value>は echo -enコマンドを経由してRES_COL行の 値までカーソルを動かすという意味です。
SETCOLOR_SUCCESS=<value>, この <value>は、 echo -enコマンドを経由して成功を示す為のカラーに そのカラーを設定します。デフォルトはグリーンにセットされています。 sets
SETCOLOR_FAILURE=<value>, この <value>は echo -enコマンドを経由して失敗を示す為のカラーに そのカラーを設定します。デフォルトのカラーは赤にセットされています。
SETCOLOR_WARNING=<value>, この <value>は echo -enコマンドを経由して警告のカラーを設定します。 デフォルトは黄色にセットされています。
SETCOLOR_NORMAL=<value>, この <value>は echo -enコマンドを経由して "ノーマル"のカラーをリセットします。
LOGLEVEL=<value>, この <value>は、 カーネル用の初期コンソールログインのレベルです。デフォルトは 3; 8 は すべてを意味します(デバッグを含む);1 はカーネルパニック 以外は何も意味しません。syslogdデーモンは 一度スタートするとこのセッティングをオーバーライドします。
PROMPT=<value>, ここで <value>は 次にブール値のいずれかとなります:
yes — 対話式モードの キーチェックを有効にします。
no — 対話式モードの キーチェックを無効にします。
/etc/sysconfig/ipchains ファイルには ipchainsサービスを設定している時にipchains 初期化スクリプトによって使用される情報が含まれます。
このファイルは、有効なipchains規則が設置してある状態で /sbin/service ipchains saveコマンドを入力することにより 変更されます。このファイルは手動で編集しないで下さい。その代わり、コマンド /sbin/ipchainsを使用して必要なパケットフィルター規則を 設定して、/sbin/service ipchains saveコマンドを使用して その規則をこのファイルに保存します。
ファイアウォール規則の設定にipchainsを使用することは 推薦できません。それは無視されている状態で、将来のリリースのRed Hat Linuxからは 無くなるでしょう。ファイアウォールが必要な場合は、代わりにiptablesを 使用して下さい。
/etc/sysconfig/ipchainsのように、 /etc/sysconfig/iptablesファイルは、ブート時又は、 サービスが開始された時はいつでも、パケットフィルタサービスを設定する 為にカーネルに使用される情報を保存します。
iptables規則を構築する方法を知っている 場合以外はこのファイルは手動で編集しないで下さい。最も簡単に 規則を追加する方法はセキュリティレベル 設定ツール (redhat-config-securitylevel)、/usr/sbin/lokkit コマンド、GNOME Lokkitアプリケーションの いずれかを使用してファイアウォールを作成することです。これらのアプリケーションを 使用するとプロセスの最後にこのファイルが自動的に編集されます。
規則は/sbin/iptablesを使用して手動で作成できます。 そして/sbin/service iptables saveと入力して規則を /etc/sysconfig/iptablesファイルに追加します。
このファイルが存在すると、そこに保存されたファイアウォール規則は システムの再起動やサービスの再スタートの後でも継続されます。
iptablesに関する詳細は第16章で御覧下さい。
/etc/sysconfig/irdaファイルは、システム上の 赤外線デバイスがスタート時に設定される状態を制御します。
次のような値を使用できます:
IRDA=<value>, この <value>は次の ブール値のいずれかとなります:
yes — irattachが実行されて、ネットワークに 接続しようとする別のノートブックコンピュータなどが 赤外線ポートに接続を試みているかどうかを定期的にチェック します。このシステム上で赤外線デバイスが動作するには この行がyesに設定されている必要が あります。
no — irattachは実行されません。 赤外線デバイスの通信は阻止されます。
DEVICE=<value>, ここで <value>とは、 赤外線接続を担当するデバイス(通常はシリアルポート)です。
DONGLE=<value> ここで <value>は、 赤外線通信に使用されているドングルのタイプを指定します。この設定は 本来の赤外線ポートではなく、シリアルドングルを使用するユーザーの為に 存在します。ドングルとは、赤外線経由での通信に使用するために 通常のシリアルポートに付けられたデバイスです。このような 添付ドングルのコンピュータよりも本来の赤外線ポートを持つノート ブックの方か遥かに多いため、デフォルトではこの行はコメント アウトしてあります。
DISCOVERY=<value>, ここで <value>は 以下のブール値のいずれかとなります:
yes —irattachを 発見モードでスタートします。これは他の赤外線デバイスを積極的に チェックするという意味です。マシンが赤外線接続を積極的に求める ようにするには、このアプリケーションが稼働している必要があります (ピアは接続を開始しないという意味です)。
no —irattachを 発見モードでスタートしません。
/etc/sysconfig/keyboardファイルはキーボードの動きを 制御します。次の値を使用できます:
KEYBOARDTYPE=sun|pcこれは、SPARCのみに 使用されます。sunと言う意味は、Sunキーボードが /dev/kbdと接続してあることであり、pc が、PS/2キーボードがPS/2ポートに接続してあることを意味 します。
KEYTABLE=<file>, ここで <file>は キーテーブルファイルの名前です。
例えば:KEYTABLE="us"。/lib/kbd/keymaps/i386の 中でキーテーブルがスタートして、そこから別々のキーボード配列に別れる時にこのファイルが使用 されます。すべて<file>.kmap.gzの ラベルが付きます。/lib/kbd/keymaps/i386の下あり、 KEYTABLEセッティングにマッチする最初のファイルが使用されます。
/etc/sysconfig/kuzduファイルは、ブート時にkudzuにより システムハードウェアの安全検出を開始します。安全検出ではシリアルポート検出は無効です。
SAFE=<value>, ここで <value>は 以下のいずれかになります:
yes — kuzduは 安全検出を実行します。
no — kuzduは ノーマル検出を実行します。
/etc/sysconfig/mouse ファイルは、利用できるマウスに 関する情報を指定するのに使用されます。次の値が使用できます:
FULLNAME=<value>, この <value>は 使用されているマウスの種類のフルネームを示します。
MOUSETYPE=<value>, この <value>は 以下のいずれかになります:
imps2 — 汎用 USB wheel マウス。
microsoft — Microsoft™マウス。
mouseman — MouseMan™マウス。
mousesystems — Mouse Systems™ マウス。
ps/2 — PS/2 マウス。
msbm — Microsoft™ バス マウス。
logibm — Logitech™ バス マウス。
atibm — ATI™ バス マウス。
logitech — Logitech™ マウス。
mmseries — 古いタイプのMouseMan™マウス。
mmhittab — mmhittab マウス。
XEMU3=<value>, この <value>は次の ブール値のいずれかになります:
yes — マウスは2つボタンしかありませんが、 3つボタンのエミュレーション(模倣)が出来ます。
no — マウスはすでに3つボタンを装備しています。
XMOUSETYPE=<value>, この <value>は、Xが動作している時に 使用されるマウスの種類を示します。ここのオプションは、この同じファイル内での MOUSETYPEセッティングと同じです。
DEVICE=<value>, この<value>は、マウスデバイスです。
さらには、/dev/mouseとは、実際のマウスデバイスを指す シンボリックリンクです。
/etc/sysconfig/namedファイルは、ブート時に引数を namedデーモンに渡すのに使用されます。named デーモンは、BIND(Berkeley Internet Name Domain) バージョン 9 ディストリビューションを実装するDNS(Domain Name System)サーバです。このサーバはネットワーク上のIP アドレスと関連している ホスト名のテーブルを管理します。
現在、次の値だけが使用できます:
ROOTDIR="</some/where>", ここで </some/where>は、 namedが実行される設定済みのchroot環境のフルディレクトリの パス(経路)を示します。このchroot環境が最初に設定される必要があります。 詳細を得るには info chrootと入力して、info案内を 御覧下さい。
OPTIONS="<value>", この <value>は、 namedman ページにリストされている内、-t以外の オプションです。-tの代わりに、上記のROOTDIRを 使用します。
このファイルで利用できるパラメータの詳細情報は、namedのmanページで 御覧下さい。BIND DNSサーバを設定する詳しい情報は第12章で御覧下さい。 デフォルトでは、このファイルはパラメータを含んでいません。
/etc/sysconfig/netdumpファイルは、/etc/init.d/netdump サービスの為の設定ファイルです。netdumpサービスはネットワークを経由して oopsデータとメモリダンプを送信します。一般的にnetdumpは必要のないサービスで、 絶対に必要な時にのみ実行します。このファイルで利用できるパラメータに関する詳細情報は netdumpのmanページで御覧下さい。
/etc/sysconfig/networkファイルは、目的のネットワーク設定に 関する情報を指定するのに使用されます。以下の値が使用できます:
NETWORKING=<value>, ここで <value>は以下の ブール値のいずれかになります:
yes — ネットワークを設定する必要があります。
no — ネットワークを設定する必要がありません。
HOSTNAME=<value>, ここで <value>は、 hostname.expample.comなどの完全修飾型ドメイン名 (FQDN)である必要があります。しかし これは必要な名前なら何でも結構です。
注意 | |
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ユーザーがインストールする可能性のある古いソフトウェア(trnなど)との 互換性の為に/etc/HOSTNAMEファイルにはここにある値と同じものを含んで いる必要があります。 |
GATEWAY=<value>, ここで、 <value>は、 ネットワークゲートウェイの IP アドレスです。
GATEWAYDEV=<value>, ここで、 <value>は eth0などのゲートウェイデバイスです。
NISDOMAIN=<value>, ここで <value>は NIS ドメイン名です。
/etc/sysconfig/ntpdは、ブート時に引数を ntpdへ渡す為に使用されます。ntpd デーモンはインターネット標準時間サーバと同期をとる為にシステムクロックを 設定して管理します。これはネットワーク時間プロトコル (NTP)のバージョン4 を実装するものです。このファイルで利用できるパラメータについての詳細は ブラウザで次のファイルを指定します。:/usr/share/doc/ntp-< version>/ntpd.htm(ここで<version> とはntpdのバージョン番号です。)。デフォルトでは、 このファイルはntpdのオーナーをユーザーntp と設定します。
/etc/sysconfig/pcmciaファイルは、PCMCIAの設定情報を 指定するのに使用されます。次の値が使用されます:
PCMCIA=<value>, この <value>は 次のいずれかになります:
yes — PCMCIA サポートは有効にする必要があります。
no — PCMCIA サポートは有効にする必要がありません。
PCIC=<value>, この <value>は、以下の いずれかです:
i82365 — コンピュータは i82365-スタイルの PCMCIA ソケットチップセットを持ちます。
tcic — コンピュータは tcic-スタイルの PCMCIA ソケットチップセットを持ちます。
PCIC_OPTS=<value>, ここで <value>は、 ソケットドライバ (i82365 又は tcic) タイミング パラメータです。
CORE_OPTS=<value>, ここで <value>は、 pcmcia_coreオプションの一覧です。
CARDMGR_OPTS=<value>, ここで <value>は PCMCIA cardmgrのオプションの一覧です。 (例:-qは静かなモードで、-mは 指定のディレクトリでロードできるカーネルモジュールを探します。) 詳細情報は cardmgrのmanページを御覧下さい。
/etc/sysconfig/radvdファイルは、ブート時に 引数をradvdデーモンに渡すために使用されます。 radvdデーモンをルーターの要求をリッスンして IPバージョン6 プロトコル用のルーター広報を送信します。このサービスに よってネットワーク上のホストは、これらのルーター広報をベースにして 動的にそのデフォルトのルーターを変更することが出来ます。このファイルで 利用できるパラメータに付いての詳細はradvdのmanページを 御覧下さい。デフォルトでは、このファイルはradvdプロセスの オーナーをユーザーradvdに設定します。
/etc/sysconfig/rawdevicesファイルは以下のような 生デバイスのバインディングの設定に使用されます:
/dev/raw/raw1 /dev/sda1 /dev/raw/raw2 8 5 |
/etc/sysconfig/redhat-config-securitylevelファイルには、 最後にセキュリティレベル 設定ツール (redhat-config-securitylevel)が実行された時にユーザーが 選択した全てのオプションが含まれています。ユーザーはこれを手動で変更すべき ではありません。 セキュリティレベル 設定ツールの詳細については Red Hat Linux カスタマイズガイドの中で、基本的ファイヤーウォールの設定の 章を御覧下さい。
/etc/sysconfig/redhat-config-usersファイルは、 グラフィカルアプリケーションユーザーマネージャ用の 設定ファイルです。Red Hat Linuxの元ではこのファイルはroot、 daemon、lpなどのシステムユーザーを フィルターにかける為に使用されます。このファイルはユーザーマネージャ アプリケーション内の個人設定 => システムユーザーとグループにフィルターの プルダウンメニューで編集されますので、手動で編集するものではありません。 このアプリケーションの詳細については、Red Hat Linux カスタマイズガイドの ユーザーとグループの設定の章を御覧下さい。
/etc/sysconfig/redhat-logviewerファイルは グラフィカルで、対話式のログ表示アプリケーションログ ビューア 用の設定ファイルです。このファイルはログ ビューア 内の編集 =>設定 プルダウンメニューにより編集されるため、手動で編集しないで下さい。 このアプリケーションに関しての詳細はRed Hat Linux カスタマイズガイド内の ログファイルの章でお読み下さい。
/etc/sysconfig/sambaファイルは、ブート時に 引数をsmbdデーモンとnmbdデーモンに 渡す為に使用されます。smbdデーモンはネットワーク上の Windowsクライアントとのファイル共有の接続を提供します。nmbd デーモンは、IPネーミングサービス上でNetBIOSを提供します。このファイルで 利用できるパラメータに関する詳細は、smbdのmanページを 御覧下さい。デフォルトでは、このファイルはsmbdと nmbdをデーモンモードで実行するように設定します。
/etc/sysconfig/sendmailファイルによって 必要なネットワーク上でメッセージを配送して1人又は複数の受信者に メッセージを送ることが出来ます。このファイルは、Sendmailアプリケーションが 実行されるようにデフォルトの値を設定します。そのデフォルトの値は、デーモンを バックグラウンドで動作するようにして、何かがバックアップされた場合の為に 1時間毎にキューをチェックするようになっています。
次のような値が使用できます:
DAEMON=<value>, ここで <value>は、以下の ブール値のいずれかになります:
yes —Sendmailは、受信メール用に ポート25をリッスンするように設定する必要があります。yesは Sendmailの-bdオプションの使用を意味します。
no —Sendmailは、受信メール用に ポート25をリッスンするように設定する必要がありません。
QUEUE=1h Sendmailにそれを-q$QUEUEと して与えます。-qオプションは、/etc/sysconfig/sendmail が存在していて、QUEUEが空又は、未定義の場合は、 Sendmailに与えられません。
/etc/sysconfig/soundcardファイルは、sndconfigに よって生成されるものです。修正すべきではありません。このファイルの唯一の使用目的は、次回に sndconfigが実行された時にデフォルトでメニュー内にポップアップする カードエントリを決定することです。サウンドカード設定情報は/etc/modules.conf ファイルの中に位置しています。
以下のような項目が該当します:
CARDTYPE=<value>, ここで <value> は、例として サウンドブラスター16 サウンドカード用にSB16にセットされます。
/etc/sysconfig/spamassassinファイルは、ブート時に 引数をspamdデーモン( Spamassassinのデーモン版)に 渡す為に使用されます。Spamassassinは、電子メールスパム用のフィルタ アプリケーションです。利用できるオプションに関しては、spamdの manページを御覧下さい。デフォルトでは、これはspamdを デーモンモードで実行し、ユーザーの好みを設定し、そして白紙リストを 自動作成します。
Spamassassinに関する詳細は、項11.4.2.6を御覧下さい。
/etc/sysconfig/squidファイルは、ブート時に引数を squidデーモンに渡すのに使用されます。squid デーモンは、Webクライアントアプリケーション用のプロキシキャッシングサーバです。 squidプロキシサーバ に関する詳細情報は、Webブラウザを 使用して/usr/share/doc/squid-<version>/ ディレクトリを開いて御覧下さい(<version>の部分は システムにインストールされているsquidのバージョン番号です)。 デフォルトでは、このファイルはsquidをデーモンモードでスタートする 様に設定して、停止するまでの時間の値をセットします。
/etc/sysconfig/tuxファイルは、Red Hat Content Accelerator (旧名:TUX)、カーネルベースのWebサーバ用の設定ファイルです。Red Hat Content Acceleratorの設定に関する詳細は、Webブラウザを使用して、/usr/share/doc/tux- <version>/tux/index.htmlを開いて その内容を確認して下さい(<version>は、システムに インストールされているTUXの実際のバージョン番号で入れ換えます)。このファイルで利用 出来るパラメータは/usr/share/doc/tux-<version> /tux/parameters.htmlに一覧表示してあります。
/etc/sysconfig/upsファイルは、システムに接続してある UPS(Uninterruptible Power Supplies)に 関する情報を指定するのに使用されます。UPSは、電源が阻止された場合にシステムを正しく 停止する時間を与えるため、Red Hat Linuxシステムにとって価値のあるものです。以下のような 値が使用されます:
SERVER=<value>, ここで<value>は、以下の いずれかになります:
yes — UPSデバイスはシステムに接続されています。
no — UPSデバイスはシステムに接続されていません。
MODEL=<value>, この <value>は、 UPSが、システムに接続されていない場合、次のどれかの1つであるか、又は NONEに設定される必要があります:
apcsmart — APC SmartUPS™又は、 同様のデバイス。
fentonups — Fenton UPS™。
optiups — OPTI-UPS™デバイス。
bestups — Best Power™ UPS。
genericups — 汎用ブランドのUPS。
ups-trust425+625 — Trust™ UPS。
DEVICE=<value>, ここで <value>は、 /dev/ttyS0など、UPSが接続されている場所を指定 します。
OPTIONS=<value>この <value>は、UPSに渡す必要の ある特別なコマンドです。
/etc/sysconfig/vncserversファイルはVNC (Virtual Network Computing)サーバがスタートする方法を設定 します。
VNC を使用するとユーザーは実行中のマシン上の環境だけでなく、各種アーキテクチャの 別のネットワークを通したマシンのデスクトップ環境もリモート表示できます。
以下のようなものが含まれます:
VNCSERVERS=<value> この <value>では、 VNCサーバがユーザーfred用にディスプレイ:1で開始されることを示すには、 "1:fred"のように設定します。ユーザーfredは、リモート リモートVNCサーバに接続する前に、vncpasswdを使用して VNCパスワードを設定しておく必要があります。
VNCサーバを使用している時は、その通信は暗号化されていませんので、信用していない ネットワーク上で使用すべきではないことに注意して下さい。VNC通信を安全にするSSHの使用に関しての 特別な指示については、以下のサイトにある情報をお読み下さい。http://www.uk.research.att.com/vnc/sshvnc.html SSHについての詳細は第18章、又はRed Hat Linux カスタマイズガイドで御覧下さい。
/etc/sysconfig/xinetdファイルはブート時に引数を xinetdデーモンに渡すために使用されます。xinetd デーモンは、ポートへサービスの要求が受信された時にインターネット サービスを提供するプログラムを開始します。このファイル用に利用できる パラメータに関する情報はxinetdのmanページで御覧下さい。 xinetdサービスについての詳細は、項15.3を 御覧下さい。